ドラッグストアとはどういう場所か

ドラッグストアを訪れるお客さんの多くは、薬ではなくその他の日用品や食料品を購入するために訪れます。

もちろん医薬品を購入する目的で訪れる方もたくさんいますが、ドラッグストア内に置かれる食品などはスーパーなどの専門店と同じくらいに安く設定されているものも多いため、全く病気症状を感じられていない方も多く利用しているというのが現状です。

店側としてはどちらも大切なお客様ですからそのこと自体に何か意見があるというわけではないのですが、他のドラッグストアの様子などを見ていると「これはちょっとな」と思うような営業方法をとっていることもよくあります。

お店ですから売上を高め利益を多く出すということはもちろん至上命題ではあるのですが、仮にも医薬品という人の健康に関わる製品を扱う場所なのですから、あまりにもその利益重視がすぎると本来の目的を見失ってしまうことにもなってしまいます。

そういう私自身も店舗運営を調剤薬局からドラッグストアに変更したときには、どういった方法で接客をしていくべきか深く悩んだこともありました。

ですが利益利益とがっつくよりも、むしろ薬剤師として自分の気持ちに正直に営業をした方が、長期的な経営ではうまくいくようだということをわかるようになってきたのです。

本当によい薬品とはどういったものか

ドラッグストアの場合、調剤薬局と異なりあらかじめ医師の診断のもとに処方された処方箋を持ってこられることはそれほど多くありません。

中にはお薬手帳を持参され、定期的に薬を求められる方もいますがそうした方は全てのお客様の中では少数で、ほとんどの方は自身の病状などについてはあまり良く知らない感じで来られます。

店舗で営業をしていると、時々お客さんからどういった薬を選べばよいかといったことを尋ねられますが、そのときにはできるだけお客さんお話や様子をよく聞き、自分なりにベストと思える製品を紹介するようにしていきます。

例えば風邪のひきはじめで困っているというお客さんに対してなら、うがい薬やトローチなどの中でもどういったタイプのものがおすすめであるかや、症状を止めるならどういったものがよいかといったことへのアドバイスです。

中には素直に当方で勧めるものを購入される方もいますが、場合によってはこちらの説明不足なのか購入されないか、もしくは別の製品を買われることもあります。

もっともドラッグストアで扱われるOTC医薬品は「自己選択」ができるという性質を持つものなのでこちらから強要はできないのですが、考えておすすめした製品が選ばれなかったときというのは薬剤師としてのちから不足をを感じて少し落ち込んでしまったりします。

病状の改善だけでなく、美容・健康維持やダイエットなどさまざまな分野においてよりよい提案ができる薬剤師を今も目指しているところです。

地域包括ケアシステムとドラッグストアの関係

調剤薬局だった頃には、お店の役割はあくまでも薬を求めて来られる方への医薬品の提供でした。

しかし時代が変わって薬局ではなくドラッグストアが求められるようになってきたのと同じく、さらに現代においてはドラッグストアというお店の役割は広く大きくなってきています。

ドラッグストアは薬品を扱うところですが、それは治療だけが目的ではなく地域の健康維持を担うものになってきているのです。

現在では「地域包括ケアシステム」という自治体からの方策により、地域に暮らす高齢者のために健康維持や介護のための製品を提供する一体的なしくみができています。

ドラッグストアはそのための施設の一環として、必要なサービスや製品を取り扱うことが大きな役割として与えられています。